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在校生、卒業生の声

山野井 一人 さん(2016年 博士卒)

私は、福岡大学で学士、修士課程を修了した後、九州大学理学研究院物理学専攻の博士後期課程へ編入いたしました。その後、九州大学にて博士後期課程を修了し、JSPS 特別研究員として、1年程度過ごした後、イギリスのユニバーシティカレッジロンドンに博士研究員として就職しました。

九州大学の物理学科での経験は、私にとって非常に貴重で、物理的思考や本質を見極める力など、物理学科で学んだからこそ得られた物の捉え方は、国内・海外での研究者の方々との議論や新奇な物理現象を研究する際に、極めて重要だと実感しております。

物理学科へ進学を検討している皆様、九州大学物理学科の先生やスタッフの方々は物質の持つ多種多様な物理現象を研究されており、これまで全く知らなかった現象を知ることができると思います。また、実際に研究室に所属することで、これまで誰も発見したことがない物理現象を世界で初めて発見することができるかもしれません。色々と大変なこともあるかと思いますが、物理学科だからこそ得られる貴重な体験を楽しんでください。

姫野 滉盛 さん(2017年 修士卒)

「見えないものを見る」

物理学の世界は社会から見たときに、そうそうわかりやすいものではありません。まだ、工学ほどすばやく、社会に直接的に還元できるものでもありません。時差があるのです。なぜなら、今の最先端技術を用いてでも解決できない世界が今の物理の世界には広がっていて、ありとあらゆる人類の知恵を借りなければ次のステップに進めない領域に達しているのです。私は、物理をこれまで見えなかったものを、どのように見えるようにするのかを考える学問だと思っています。理論に基づく数値計算、実験装置の開発や、運用、解析、足りないものがあれば産み出すということをしなければ、物理の世界を探求できません。

学生時代に物理学の研究でやってきたトライ&エラーができたのは実社会でも十二分に役に立ちます。見えないものを見るまでの過程で得たものは通常は得られない経験であり、技術や知識は何物にも代えがたい自信に繋がります。私の経験した限りでは、九州大学と福岡市という土地柄は非常に良い環境です。落ち着いて勉学に励むこともできますし、総合大学なので物理以外の研究室へも足を運ぶこともできます。また、市内の勉強会のレベルが高く、活気もあります。ご飯が美味しいです(重要)。これらの土壌は大学時代、そしてそれ以降も有意義に過ごすための糧となります。

最後に、物理に魅せられた人は是非、自分なりのやり方を模索して誰も見たことのない世界を切り拓いてください。